Aは自己の所有する甲建物を事務所としてBに賃貸し(以下この問において「本件契約」という。)、その後、本件契約の期間中に甲建物の屋根に雨漏りが生じたため、CがBから甲建物の屋根の修理を請け負い、Cによる修理が完了した。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(1)BがCに修理代金を支払わないまま無資力となり、賃料を滞納して本件契約が解除されたことにより甲建物はAに明け渡された。この場合、CはAに対して、事務管理に基づいて修理費用相当額の支払を求めることはできない。
- ○ 正しい ✓
- × 誤り
解説
(本問の正解肢)。事務管理(民法697条)が成立するには「他人のために事務の管理を始めた」こと、すなわち他人のためにする意思が必要である。Cは賃借人Bとの請負契約に基づいて自己の債務として修理をしたにすぎず、所有者Aのためにする意思をもって管理を始めたわけではない。したがってAC間に事務管理は成立せず、CはAに対して事務管理に基づく費用の支払を求めることはできない。
(法令基準日: 令和7年4月1日)
- 民法第697条第1項(事務管理の成立要件)
出典: 宅地建物取引士資格試験(実施:一般財団法人不動産適正取引推進機構、令和7年度・問7)
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