宅地建物取引業者が売主である新築分譲マンションを訪れた買主Aに対して、当該宅地建物取引業者の従業者Bが行った次の発言内容のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはいくつあるか。 ア A:眺望の良さが気に入った。隣接地は空地だが、将来の眺望は大丈夫なのか。 B:隣接地は、市有地で、現在、建築計画や売却の予定がないことを市に確認しました。将来、建つとしても公共施設なので、市が眺望を遮るような建物を建てることは絶対ありません。ご安心ください。 イ A:先日来たとき、5年後の転売で利益が生じるのが確実だと言われたが本当か。 B:弊社が数年前に分譲したマンションが、先日高値で売れました。このマンションはそれより立地条件が良く、また、近隣のマンション価格の動向から見ても、5年後値上がりするのは間違いありません。 ウ A:購入を検討している。貯金が少なく、手付金の負担が重いのだが。 B:弊社と提携している銀行の担当者から、手付金も融資の対象になっていると聞いております。ご検討ください。 エ A:昨日、申込証拠金10万円を支払ったが、都合により撤回したいので申込証拠金を返してほしい。 B:お預かりした10万円のうち、社内規程上、お客様の個人情報保護のため、申込書の処分手数料として、5,000円はお返しできませんが、残金につきましては法令に従いお返しします。
- 一つ ✓
- 二つ
- 三つ
- なし
解説
正解は1(一つ、ウのみ違反しない)。ア:違反。隣接地が公共施設用地であっても、将来にわたり眺望を害する建物が建たないことを「絶対ありません」と断定することはできず、不確実な事項について確実であるかのように告げる行為は断定的判断の提供(法第47条の2第1項)に該当する。イ:違反。将来の転売による値上がりが「間違いありません」と告げることは、利益を生ずることが確実であると誤解させる断定的判断の提供に該当する。ウ:違反しない。宅建業者と提携する銀行の融資商品を紹介する行為であり、宅建業者自身が手付についての信用の供与をするものではないため、法第47条第3号の手付貸与等による契約締結の誘引の禁止には該当しない。エ:違反。契約成立前に撤回された申込みに関して、理由の如何を問わず、預かった申込証拠金の全額を返還すべきであり、「処分手数料」名目で一部を返還しないことは、正当な理由なく預り金を返還しない行為に該当する。
(法令基準日: 平成27年4月1日)
- 宅地建物取引業法第47条の2第1項(断定的判断の提供の禁止)
- 宅地建物取引業法第47条第3号(信用の供与による契約締結の誘引の禁止)
- 宅地建物取引業法施行規則第16条の11第1号ヨ(正当な理由なき預り金返還拒否の禁止)
- 本問は個数問題であり、肢別分解せず1レコードにまとめて保存している(CLAUDE.md参照)。
出典: 宅地建物取引士資格試験(実施:一般財団法人不動産適正取引推進機構、平成27年度試験・問41)
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