同時履行の抗弁権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。 ア マンションの賃貸借契約終了に伴う賃貸人の敷金返還債務と、賃借人の明渡債務は、特別の約定のない限り、同時履行の関係に立つ。 イ マンションの売買契約がマンション引渡し後に債務不履行を理由に解除された場合、契約は遡及的に消滅するため、売主の代金返還債務と、買主の目的物返還債務は、同時履行の関係に立たない。 ウ マンションの売買契約に基づく買主の売買代金支払債務と、売主の所有権移転登記に協力する債務は、特別の事情のない限り、同時履行の関係に立つ。
- 一つ ✓
- 二つ
- 三つ
- なし
解説
正解は1(一つ、ウのみ正しい)。ア:誤り。敷金返還債務は賃借人が建物を明け渡した後に初めて発生する債務であり、明渡しが先履行の関係にあるため、両債務は同時履行の関係に立たない(判例)。イ:誤り。契約が解除により遡及的に消滅した場合の原状回復義務(代金返還債務と目的物返還債務)は、公平の見地から同時履行の関係に立つ(民法第546条による第533条の準用)。ウ:正しい。売買契約における代金支払債務と所有権移転登記に協力する義務は、特別の事情のない限り同時履行の関係に立つとするのが判例である。
(法令基準日: 平成27年4月1日)
- 判例(敷金返還債務と明渡債務は明渡しが先履行)
- 民法第546条(解除による原状回復と同時履行の抗弁権への準用)
- 判例(代金支払債務と移転登記協力債務の同時履行関係)
- 本問は個数問題であり、肢別分解せず1レコードにまとめて保存している(CLAUDE.md参照)。
出典: 宅地建物取引士資格試験(実施:一般財団法人不動産適正取引推進機構、平成27年度試験・問8)
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